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  ハバナのとある酒場からの手紙/Letra de la bar en La Habaha 

prólogo

 
   
 10 Septemble 2003
   

Glosario

 

     

2003年9月8日

 

ベダード地区の朝は早い。この時期は8時近くならないと明るくならない。しかし6時前にはごみの収集が始まり、朝靄の中をバスの停留所に急ぐ人々が新しい一日が始まったことを知らせる。ほんの数時間前までルンバのリズムが鳴り響いていたのが嘘のようだ。昨晩、僕はメリアコイーバの前にある「Club Jazz Café」にいた。2時過ぎまで飲んでいたため、頭が少し重い。ミリエルという凄腕の太鼓叩きの、4つのコンガが繰り出す圧倒的なリズムが、僕に杯を重ねさせたのだ。まだ耳の奥に強烈なクラーベが鳴り響いている。
 
ところで早起きしたのには訳がある。実は昨日夕刻に今年の
2月に友人と一緒に乗ったタクシーに偶然、再会したのだ。そして今朝、革命広場でフィデロが演説するとの情報を得た。
 
9時から始まった彼の演説は延々と続いた。
 
セキュリティの関係で僕は広場の横にある、 逓信省の建物から覗き見ることしかできなかった。
300メートル程先で、時折、顔に指を当てながら話す彼の声が朗々と広場に響き渡る。10時からミラマールにあるアバノス社とのミーティングのため、9時半過ぎにタクシーに乗った。しかし11時半過ぎに会議が終わり待合室に戻ったとき、ラジオはまだ彼の声を流していた。

 

   

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現在のキューバの主要産業である観光業。 幾つかのコングロマリットと呼ぶべき会社がその中枢を担っている。その中でもクバナカンは代表的な存在。スペイントライプ社とのジョイントベンチャーであるホテルメリアハバナやハバナの有名なリゾートタウン、コモドーロとマリ−ナヘミングウェイはこの会社の運営する施設の一部だ。日本にも事務所があり知名度は高い。
 
そのなかで穴場的な存在が、これから訪れる「La Cecilia」。
レストランを中心に、カフェ、バル、ステージ、シガーショップなどを抱えるこの空間は、5thアベニューの脇にひっそり佇んでいる。
 
実はハバナでも一、二を争う陽気なマネージャー、イグナシオが食事に招待してくれたのだ。先日僕が普段、人民食堂で食事をしていることを話したら、一度ちゃんとしたクレオール料理を食べさせたいと云うのだ。有り難くご馳走になることとする。
 
コーンのクリームポタージュと小指大の揚げ物のスターターで始まった料理は、普段ビエハの「Jardin del Oriental」の1ドルの定食やベダードの「La Red」のピザに慣れている口にはとろけるように甘かった。そして食事の締めくくりに特製のデザートを頂いた。熱々のフレンチトーストにたっぷりのカラメルソースを掛け、その上にチョコレートのアイスクリームを乗せたそれを食べ終わったとき、クバーノのしたたかさと積極的な貪欲さの一面を垣間見たような気がした。
 
ともあれ、セニョール イグナシオ、ご馳走様。
     
   
   
   
   
   
    続く...