2003/09/07 (日)

キャヴィアはお好きですか?

1−2年ほど前に福岡のとあるバーで聞いた話をきっかけに、赤帽倶楽部談話室でキャビアの話題が出ました。そもそも、この話は2001年6月のニュース報道に遡ります。


[毎日新聞]( 2001-06-06-15:06 )
<キャビア>近く全面輸入禁止に「ワシントン条約」機関勧告へ

ロシアなどカスピ海沿岸諸国からキャビアが大量に違法輸出され、母体のチョウザメが絶滅の危機にひんしているとして、絶滅危惧種の国際取引を規制する「ワシントン条約」機関(事務局・ジュネーブ)が、近く輸入の全面禁止措置を勧告することが6日わかった。
19日からパリで開かれる同条約常任委員会で決定する。

[毎日新聞]( 2001-06-22-10:17 )
キャビア:チョウザメの捕獲を今年末まで凍結 主要輸出4カ国

【パリ福島良典】ロシアなどキャビア主要輸出国の旧ソ連4カ国は21日、キャビアの母体であるチョウザメの捕獲を今年末まで凍結することで合意した。絶滅危ぐ種の国際取引を規制する「ワシントン条約」機関(事務局・ジュネーブ)のケネス・スタンセル常任委員長が同日、パリで開いた委員会の終了後に明らかにした。
合意に達したのはロシアのほか、カスピ海沿岸諸国のアゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン。
合意によると、4カ国は今年末までにカスピ海のチョウザメの生息分布を調査する。また、今年末までに4カ国間で来年分の捕獲・輸出割り当て量を設定できなかった場合には、各国の割り当て量はゼロになる。ワシントン条約事務局が提案していた「輸入国による全面禁輸」は関係国の同意を得られなかった。
ワシントン条約機関によると、4カ国にイランを加えたカスピ海沿岸諸国5カ国は世界のキャビア取引量の9割を占めるが、そのうち9割が違法取引という。


ワシントン条約 付属書 II
近年、水質汚染と密漁による乱獲により個体数が激変したと報告されるチョウザメは、1998年3月にワシントン条約 付属書 IIの対象種に指定されました。
ワシントン条約(Washington Convention、正式にはConvention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora、略称:CITES)とは、正式には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」であり、絶滅のおそれのある野生動植物の種を保護するため、採取・捕獲を国際的に規制するものです。国際取引には事業としての輸出入のみならず、海外旅行先での個人的な売買も含まれています。この条約は1973年に採択、1975年に発効し、日本は1980年に批准しています。全世界では約150ヵ国が加盟しているそうです。
この条約の8条では日本などの条約締結国は、違反する取引や所持について処罰し、違反にかかる動植物を没収した後に輸出国あるいは保護センターなどに返還する処置をとるように義務付けています......とは言うものの、この条約は保護より取り引き重視の方向に傾いているという批判的な見方もあるそうです。
そして、ワシントン条約は絶滅のおそれのあり保護が必要と考えられる野生動植物を3種類の附属書に分類しています。また、規制の対象は、生きている動植物だけでなく、体の一部(例えば象牙や鼈甲など)および製品(例えばクマの胆嚢の入った漢方薬など)も含まれます。
さて、前置きが長くなりましたが、チョウザメは「国際取引によって必ずしも絶滅のおそれはないが、将来そうなりそうな予備軍的な種であり、商業目的の輸出入は許されるが、輸出の際に輸出国政府の輸出許可証の発給を得る必要がある野生動植物」を認定した付属書Uに掲載されているようです。